【2026年改定】居宅療養管理指導の点数は変わった?在宅薬剤師が知る算定ルールの最新まとめ

「2026年の改定で、居宅療養管理指導の点数は変わったの?」——在宅に取り組む薬剤師から、いま最も多く寄せられる疑問のひとつです。結論から言うと、多くの方が混同しています

「居宅療養管理指導費」そのもの(介護保険)は2026年に改定されていません。一方で、2026年6月には医療保険側の在宅算定(在宅患者訪問薬剤管理指導料)が改定され、さらに薬価は2026年4月に改定されています。本記事では、この「変わったもの・変わらないもの」を在宅薬剤師の目線で正確に整理します。

本記事の点数・単位数について
2026年6月時点で公表されている厚生労働省告示・日本薬剤師会点数表等に基づく概算です。最終的な算定可否・最新の点数は、必ず告示・通知・疑義解釈の原典でご確認ください。

目次

結論:2026年、何が変わって何が変わらないか

まず全体像を早見表で押さえましょう。在宅の薬剤管理にかかわる報酬は、「介護保険」「医療保険」「薬価」の3つに分かれており、2026年の扱いはそれぞれ異なります。

区分主な報酬項目2026年の扱い
介護保険居宅療養管理指導費変更なし(2024年度のまま据え置き)
医療保険在宅患者訪問薬剤管理指導料 ほか2026年6月に改定(点数は据え置き/要件を見直し・新設項目あり)
薬価医薬品の価格2026年4月に改定

つまり「居宅療養管理指導 2026 改定」と検索したくなる場面の多くは、実際には医療保険側の在宅算定や薬価の話であることが少なくありません。順に見ていきます。

まず3問で、あなたのケースの点数を判定

要介護の有無・訪問形態・単一建物の人数を選ぶだけで、2026年6月改定に対応した算定点数・回数上限・取りこぼし可能性がその場でわかります。下の解説とあわせてご活用ください。


①【介護保険】居宅療養管理指導費は据え置き

薬剤師が要介護・要支援認定者の居宅を訪問して算定する居宅療養管理指導費は、2026年は改定されていません。介護報酬の本体改定は3年に一度で、直近は2024年度(令和6年度)。次の通常改定は2027年度(令和9年度)の予定です。2026年は介護報酬本体の改定年ではないため、点数(単位数)は2024年度のまま続いています。

対面の単位数(単一建物居住者の人数別)

単一建物居住者の人数単位数(1回)
1人518単位
2〜9人379単位
10人以上342単位

※2024年度改定で各区分とも+1単位(517/378/341 → 518/379/342)となった水準が、そのまま継続しています。

オンライン(情報通信機器を用いた場合)

人数区分はなく一律46単位です。対面と合算して月4回まで算定できます(2024年度改定で「45単位・月1回」から「46単位・月4回」に拡大された水準が継続)。

回数上限のルール

原則として月4回まで。ただし、末期の悪性腫瘍・中心静脈栄養法の対象患者・注射による麻薬投与が必要な患者の3類型は、週2回かつ月8回まで算定できます。回数の数え方や算定できないケースは、別記事で詳しく解説しています。

👉 関連記事:居宅療養管理指導は月何回まで?算定回数の上限・間隔ルールと「算定できない」ケース

②【医療保険】2026年6月、在宅患者訪問薬剤管理指導料が改定

介護認定のない通院困難な患者などに対して算定する在宅患者訪問薬剤管理指導料(医療保険)は、診療報酬改定にあわせて2026年6月1日に見直しが行われました。ポイントは「点数は据え置き、要件が変わった」ことです。

点数(単一建物診療患者の人数別)

単一建物診療患者の人数点数(1回)
1人650点
2〜9人320点
10人以上290点

点数自体は前回から据え置きです。変わったのは次の2点です。

  • 算定間隔の見直し:「中6日以上」→「週1回」に変更されました(3類型の特例患者は対象外)。
  • 要件の追加夜間・休日の連絡体制の整備が求められるようになりました。

「週1回」表現への統一は、実務上のカウント方法に影響します。自局の訪問サイクルが新ルールに沿っているか、改定を機に一度確認しておくと安心です。

③ 2026年に新設された医療保険の項目

2026年6月改定では、在宅の薬学管理に関する新しい評価が追加されました。算定機会の取りこぼしを防ぐため、概要を押さえておきましょう。

項目点数主な要件
訪問薬剤管理医師同時指導料(新設)150点(6か月に1回)在宅療養中の通院困難な患者に、訪問診療を行う医師と同時に患家を訪問し薬学的管理指導を行った場合
複数名薬剤管理指導訪問料(新設)300点運動興奮等がみられる状態の患者に対し、複数名で患家を訪問する場合の評価

オンライン服薬指導の区分も再編

従来の「在宅患者オンライン薬剤管理指導料(59点)」「在宅患者緊急オンライン薬剤管理指導料」は廃止され、服薬管理指導料4(情報通信機器を用いた服薬指導)に統合されました。区分により45点(通常)/59点(在宅療養・通院困難など)となります。

👉 関連記事:【2026年版】オンライン服薬指導の完全ガイド|算定要件・主要システム比較

④ 薬価改定は2026年4月(在宅報酬とは別軸)

「2026年に変わった」もうひとつの要素が薬価改定です。これは医薬品の公定価格の見直しで、2026年4月1日施行。算定する点数・単位数そのものではなく、調剤する医薬品の薬剤費に影響します。在宅の収益を語るときは、報酬(点数・単位)と薬剤費(薬価)を分けて考えると整理しやすくなります。

👉 関連記事:【2026年最新】調剤報酬改定が在宅薬局に与える影響

⑤ 結局どっちを算定する?医療保険と介護保険の使い分け

同じ「在宅での訪問薬剤管理指導」でも、患者の状態によって使う保険が異なります。基本的な考え方は次のとおりです。

  • 要介護・要支援の認定がある患者 → 原則として介護保険(居宅療養管理指導費)が優先されます。この場合、医療保険の在宅患者訪問薬剤管理指導料は算定できません。
  • 介護認定がない通院困難な患者医療保険(在宅患者訪問薬剤管理指導料)で算定します。
  • 同一月・同一患者で、両者を併算定することはできません

※医療保険と介護保険の使い分け・併算定の可否は、患者ごとの個別事情や最新の通知によって判断が分かれる場合があります。実際の算定にあたっては、最新の告示・通知・疑義解釈で必ずご確認ください。

算定要件・単価・算定フローの全体像は、ピラー記事で体系的に解説しています。

👉 関連記事:【2026年最新】居宅療養管理指導の算定要件と単価|算定フロー・収益シミュレーション・NGケース完全ガイド

よくある誤解Q&A

Q. 2026年改定で居宅療養管理指導費の単位数は上がった?

A. いいえ。介護保険の居宅療養管理指導費は2026年には改定されておらず、2024年度の水準(対面518/379/342単位、オンライン46単位)が続いています。次の通常改定は2027年度の見込みです。

Q. 「週1回」ルールは居宅療養管理指導にも関係する?

A. 「中6日以上 → 週1回」への変更は、医療保険の在宅患者訪問薬剤管理指導料に関するものです。介護保険の居宅療養管理指導費は、従来どおり月4回(3類型は週2回・月8回)の上限で運用します。

Q. 自分のケースがどちらに当たるか、すぐ知りたい

A. 本記事冒頭の「在宅算定 まるごと判定」で、要介護の有無・訪問形態・人数を選ぶと、適用される保険区分と点数の目安がその場で確認できます。

まとめ

  • 居宅療養管理指導費(介護保険)は2026年は据え置き。次回通常改定は2027年度の見込み。
  • 2026年6月に改定されたのは医療保険側。在宅患者訪問薬剤管理指導料は点数据え置きだが、算定間隔が「週1回」に変わり、夜間・休日の連絡体制が要件に追加された。
  • 医師同時指導料(150点)・複数名薬剤管理指導訪問料(300点)が新設。オンラインは服薬管理指導料4へ統合。
  • 薬価改定は2026年4月で別軸。報酬(点数・単位)と薬剤費(薬価)は分けて整理する。

「居宅療養管理指導が改定された」という情報を見かけたら、それが介護・医療・薬価のどの話なのかを切り分けることが、算定漏れと誤算定を防ぐ第一歩です。

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主な出典

  • 診療報酬の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第69号)
  • 指定居宅サービスに要する費用の額の算定基準改正(令和8年厚生労働省告示第87号)
  • 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要(調剤)」「在宅医療の推進」
  • 日本薬剤師会「調剤報酬点数表」(2026年4月)

本記事は2026年6月時点の情報に基づく概算です。最終的な算定可否は、最新の告示・通知・疑義解釈で必ずご確認ください。

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この記事を書いた人

薬剤師マルのアバター 薬剤師マル 在宅ファーマ編集長

薬剤師(実務7年目)。公認スポーツファーマシスト/サプリメントアドバイザー。調剤薬局・在宅医療の現場経験をもとに、在宅薬剤師と薬局経営者へ向けて、算定・実務・経営のリアルな情報を発信しています。記事は厚生労働省の告示・通知や公的データ・業界資料を確認のうえ作成し、最新の改定情報の反映に努めています。

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