算定に関わるツールを開発中です。βテスト(無料モニター)にご協力いただける薬局・薬剤師の方を募集しています。 詳細・お問い合わせ

服薬管理指導料の算定要件と点数|対象・要件・届出の全体像【2026年版】

服薬管理指導料の算定要件と点数|在宅ファーマ

服薬管理指導料(区分10の3)は、薬剤服用歴等にもとづく「必要な指導等」を全て行ったときに、処方箋受付1回につき算定する薬学管理料です。点数は45点か59点で、3月以内に再来して手帳を提示したか、施設への訪問か、情報通信機器を用いたかで区分が決まります。在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者には原則として算定せず、例外は別の疾病・負傷による臨時の投薬と、情報通信機器を用いた場合に限られます。

この記事の要点
  • 対面の1・2は「3月以内の再来+手帳提示」なら45点、それ以外は59点。イ(かかりつけ薬剤師)とロで点数は同じ
  • 1のイ・2のイは、施設基準の届出と患者の同意が条件
  • 介護老人福祉施設等への訪問は3(45点・月4回まで)、在宅で通院が困難な患者へのオンラインは4のロ(59点)
  • 在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定中の患者は、臨時の投薬とオンライン(4のロ・4のハ)以外では算定しない
目次

服薬管理指導料の基本|処方箋受付1回ごと、初回から算定できる

留意事項通知の通則1(1)は「同一患者の1回目の処方箋受付時から算定できる」と定めています。算定の単位は「処方箋受付1回につき」で、施設訪問の3とオンラインの4のロ・4のハには月あたりの上限があります。

前提は、留意事項1(4)の「必要な指導等」を全て行い、要点を薬剤服用歴等に速やかに記載することです(通則1(3))。1と2は、その全てを対面で行った場合の区分です(留意事項2(1))。

区分と点数の一覧(1のイから4のニまで)

区分(点数)対象(要旨)
区分(点数)対象(要旨)
1のイ(45点)3月以内に再来し手帳を提示した患者に、かかりつけ薬剤師が対面で指導
1のロ(45点)同じ患者に、かかりつけ薬剤師以外が対面で指導
2のイ(59点)3月を超えた再来、または3月以内でも手帳を提示しない患者に、かかりつけ薬剤師が対面で指導
2のロ(59点)初めて処方箋を持参した患者など、上のいずれにも当たらない患者
3(45点)介護老人福祉施設等に入所している患者を訪問して対面で指導
4のイ(45点)オンラインで、3月以内に再来し手帳を提示した患者、または介護老人福祉施設等の患者
4のロ(59点)オンラインで、在宅で療養中の通院が困難な患者(4のハを除く)
4のハ(59点)4のロのうち、患者の状態の急変等に伴い行った場合
4のニ(59点)オンラインで、4のイからハまで以外(初回、3月超、手帳を提示しない等)

イとロで点数は同じです。違いが出るのは、1のイ又は2のイを算定している患者だけが対象になる加算です(注13・注14)。

どの区分で算定するか|判断フロー

  1. 介護老人福祉施設等の患者を訪問し、対面で指導したか。はい → 3
  2. 情報通信機器を用いたか。はい → 在宅療養中で通院困難なら4のロ(急変等なら4のハ)、3月以内の再来で手帳提示か介護老人福祉施設等の患者なら4のイ、それ以外は4のニ
  3. 対面で、3月以内に再来し、手帳を提示したか。はい → 1、いいえ(初回・3月超・手帳を提示しない)→ 2
  4. 指導したのは、患者の同意を得たかかりつけ薬剤師か。はい → イ、いいえ → ロ

手帳の持参を忘れた患者は、注3により2で算定します(留意事項1(5)イ(ロ))。

「必要な指導等」のチェックリスト

留意事項1(4)はアからカまでを「全て行うこと」としています。確認用に要点を並べます。

  • ア:重複投薬・相互作用・薬物アレルギー等を確認し、薬剤情報提供文書で名称、用法用量、副作用、保管上の注意、薬局名と薬剤師名、連絡先などを伝える
  • イ:対話で服薬状況・体調の変化・残薬を把握して指導する。体質、既往歴、併用薬、服薬状況、体調の変化は、薬を取りそろえる前に確認する
  • ウ:手帳を用いる場合は、調剤日、薬剤名、用法用量、服用時の注意事項を記載する
  • エ:これまでに投薬された薬剤のうち服薬していないものの有無を確認し、必要な指導を行う
  • オ:後発医薬品・バイオ後続品の有無と価格の情報を提供する
  • カ:薬剤交付後も服薬状況や体調の変化を把握し、必要に応じて電話等で確認と指導を行う

かかりつけ薬剤師が行う1のイ・2のイの要件と届出

  • 施設基準に適合するとして地方厚生局長等に届け出た薬局であること(注1)。施設基準の中身は施設基準通知で確認する
  • 算定する薬剤師本人が業務内容や意義を説明し、同意を得る(留意事項2(2)イ)
  • 同意の取得は、複数回来局している患者に行う。同意を得たその処方箋受付時から算定できる(同エ)
  • 1人の患者について算定できるのは、1か所の薬局の1人の薬剤師だけ。同一月内は同じ薬局の同じ薬剤師で算定する(同エ)
  • 手帳の所定事項と薬剤師名の近くに「かかりつけ」と記入し、そのページの写し等を保管して薬歴に記載する(同ウ)
  • やむを得ず他の薬剤師が指導した場合は1のロ又は2のロで算定し、得た情報をかかりつけ薬剤師と共有する(同オ)

留意事項2(2)ケは、令和8年5月31日以前に取得した同意も効力を有するとしたうえで、ウ(手帳への記入と写しの保管)が未実施であれば対応するよう求めています。制度の全体像はかかりつけ薬剤師制度の解説も参考にしてください。

在宅患者との関係|訪問薬剤管理指導料・居宅療養管理指導費との分け方

注15は、在宅患者訪問薬剤管理指導料(区分15)を算定している患者には、情報通信機器を用いた場合と、薬学的管理指導計画に係る疾病と別の疾病又は負傷に係る臨時の投薬が行われた場合を除き、服薬管理指導料を算定しないと定めています。留意事項1(2)も同じ趣旨で、4のロ・4のハはこの制限から外れます。

  • 計画に沿った定期処方を訪問で届けた → 服薬管理指導料は算定しない
  • 計画とは別の疾病やけがで臨時の処方箋が出た → 服薬管理指導料を算定できる
  • 訪問しない日にオンラインで指導した → 4のロ(急変等なら4のハ)
  • 介護老人福祉施設や短期入所生活介護の利用者を訪問した → 3

介護保険の居宅療養管理指導費について、区分10の3の告示と留意事項が直接触れているのは、注13(フォローアップ加算)と注14(訪問加算)で「居宅療養管理指導費のハ」等を算定している患者を対象外とする部分です。本体の扱いは介護保険側の通知でも確認してください。医療保険側は在宅患者訪問薬剤管理指導料の算定要件、介護保険側は居宅療養管理指導の算定要件で整理しています。

加算の一覧

加算(根拠)点数・回数4のロ・4のハ
加算(根拠)点数・回数4のロ・4のハ
麻薬管理指導加算(注6)22点・1回ごと可
特定薬剤管理指導加算1(注7)イ10点/ロ5点・処方箋受付ごと不可
特定薬剤管理指導加算2(注8・届出)100点・月1回まで不可
特定薬剤管理指導加算3(注9)イ5点/ロ10点・品目ごとに最初の1回不可
乳幼児服薬指導加算(注10・6歳未満)12点・処方箋受付ごと可
小児特定加算(注11)350点・1回ごと可
吸入薬指導加算(注12)30点・6月に1回まで不可
かかりつけ薬剤師フォローアップ加算(注13)50点・3月に1回まで不可
かかりつけ薬剤師訪問加算(注14)230点・6月に1回まで不可

右端の列は注7〜注9・注12の但し書きと別表1によります。乳幼児服薬指導加算と小児特定加算は同時に算定できません(注11)。他の項目との組み合わせは服薬管理指導料の併算定可否一覧にまとめています。

算定できない薬局と特例(13点)

  • 調剤基本料の注2に規定する薬局:1から4まで全て算定できない(注1・注2・注4・注5)。該当の有無は調剤基本料の区分とあわせて確認する
  • 特別調剤基本料Bを算定している薬局:算定できない(留意事項1(6))
  • 特別調剤基本料Aの薬局が、調剤基本料の注6に規定する医療機関へ情報提供を行った場合:注8・注12・注14の加算は算定できない(注18)

特例は注17で、手帳の活用実績が相当程度あると認められない薬局が対象です。留意事項14(1)は、3月以内に再来した患者への算定回数のうち、手帳を提示した患者の割合が50%以下の薬局としています。該当すると処方箋受付1回につき13点となり、注6から注14までの加算は算定できません。判定期間の区切りは回数・日数の上限の記事で扱います。

よくある誤解

  • 「かかりつけ(イ)のほうが本体の点数が高い」→ 同点。違いは加算の対象になるかどうか
  • 「訪問中の患者にも外来の指導料が取れる」→ 臨時の投薬とオンライン以外は算定しない(注15)
  • 「手帳を忘れた患者も1でよい」→ 2で算定する(注3)

場面ごとの確認は服薬管理指導料が算定できないケースへ。

よくある質問

服薬管理指導料1と2の違いは何ですか?

1は3月以内に再度処方箋を持参し、手帳を提示した患者が対象で45点です。2は初めての患者、3月を超えて再来した患者、手帳を提示しない患者などで59点です(留意事項2(1))。

かかりつけ薬剤師が指導すると点数は上がりますか?

本体は上がりません。1のイと1のロは45点、2のイと2のロは59点で同じです。かかりつけ薬剤師フォローアップ加算(50点)と訪問加算(230点)が、1のイ又は2のイを算定している患者だけの対象になります。

在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者に服薬管理指導料は算定できますか?

原則として算定しません。例外は、計画に係る疾病と別の疾病又は負傷に係る臨時の投薬と、情報通信機器を用いた場合(4のロ・4のハ)です(注15、留意事項1(2))。

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の入所者には何を算定しますか?

施設を訪問し対面で必要な指導等を行った場合は服薬管理指導料3(45点)で、月4回に限り算定します。情報提供は、患者の薬剤を管理している施設の職員にも行います(注4、留意事項3)。

服薬管理指導料の特例(13点)とは何ですか?

3月以内に再来した患者への算定回数のうち、手帳を提示した患者の割合が50%以下の薬局が算定する点数です。処方箋受付1回につき13点で、注6から注14までの加算は算定できません(注17、留意事項14)。

出典

執筆・編集:在宅ファーマ編集部
最終更新日:2026年10月24日
本記事は令和8年6月1日施行の調剤報酬点数表(厚生労働省)と留意事項通知の原文を確認して作成しています。個別の算定可否は、最新の告示・通知・疑義解釈と自局の届出状況でご確認ください。

あわせて読みたい関連記事

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

薬剤師マルのアバター 薬剤師マル 在宅ファーマ編集長

薬剤師。公認スポーツファーマシスト/サプリメントアドバイザー。調剤薬局・在宅医療の現場経験をもとに、在宅薬剤師と薬局経営者へ向けて、算定・実務・経営のリアルな情報を発信しています。記事は厚生労働省の告示・通知や公的データ・業界資料を確認のうえ作成し、最新の改定情報の反映に努めています。

目次