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地域支援・医薬品供給対応体制加算の算定要件と点数|加算1〜5の対象・要件・届出の全体像【2026年版】

地域支援・医薬品供給対応体制加算の要件|在宅ファーマ
地域支援・医薬品供給対応体制加算は、調剤基本料の注5に置かれた体制の加算です。施設基準に適合するとして地方厚生局長等に届け出た薬局が、処方箋の受付1回につき、届け出た区分の点数(加算1の27点から加算3の67点まで)を調剤基本料に上乗せします。特別調剤基本料Bの薬局は算定できず、特別調剤基本料Aの薬局は100分の10の点数になります。区分ごとの施設基準の中身は点数表と留意事項通知には書かれていないため、特掲診療料施設基準通知で確認してください。
この記事の要点
  • 点数は加算1=27点、加算2=59点、加算3=67点、加算4=37点、加算5=59点(区分番号00 注5)
  • 算定の単位は処方箋の受付1回。同一医療機関・同一医師の同日の処方箋は一括して受付1回
  • 特別調剤基本料Bの薬局は算定できない。特別調剤基本料Aの薬局は100分の10(留意事項通知 区分00の3(1)(4))
  • 必須項目・選択項目・実績の基準値は、特掲診療料施設基準通知(令和8年3月5日保医発0305第8号)で確認する
目次

地域支援・医薬品供給対応体制加算は何を評価する加算か

留意事項通知(区分00の3(1))はこの加算を「医薬品の安定供給に資する取組や、かかりつけ薬剤師機能の発揮等により、地域医療に貢献する保険薬局の体制等を評価するもの」と位置づけています。そのうえで「施設基準や実績等を満たした上で必要な届出を行った場合に算定できる」としています。

名称に「医薬品供給対応」が入っているとおり、供給不安への対応が評価の柱の一つです。留意事項通知は、他の薬局へ医薬品を分譲するときの書式(分譲に係る伝票、医療用医薬品の譲渡書または別紙様式4-1)と、入手困難な医薬品の在庫を持つ薬局へ患者を案内するときの書式(別紙様式4-2)まで定め、いずれも2年間の保存を求めています(3(2)(3))。

また通則7は、注5に係る後発医薬品について保医発0305第12号(令和8年3月5日)を参照するよう求めています。後発医薬品の指標が関わることは読み取れますが、基準値は点数表・留意事項通知にはありません。

加算1〜5の点数一覧

点数表の区分番号00 注5に定められた点数は次のとおりです。右の列は、留意事項通知3(1)の「100分の10にし、小数点以下第一位を四捨五入」に沿って編集部が計算した参考値です。

区分注5の記号点数(受付1回)特別調剤基本料Aの薬局(参考)
加算1イ27点3点(2.7を四捨五入)
加算2ロ59点6点(5.9を四捨五入)
加算3ハ67点7点(6.7を四捨五入)
加算4ニ37点4点(3.7を四捨五入)
加算5ホ59点6点(5.9を四捨五入)

加算2と加算5は同じ59点です。点数表は「当該基準に係る区分に従い」とだけ定めています。どの薬局がどの区分を届け出られるかは、施設基準通知で確認してください。

誰が算定できるか:届出が前提、特別調剤基本料Bは対象外

注5の本文は、算定できる薬局を「別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局(注2に規定する別に厚生労働大臣が定める保険薬局を除く。)」としています。読み方は3点です。

  • 届出をしていない薬局は、実際に体制を整えていても算定できない
  • 注2の薬局(特別調剤基本料B、受付1回につき3点)は除かれる。留意事項通知3(4)も「特別調剤基本料Bを算定している保険薬局は算定できない」と重ねて定めている
  • 特別調剤基本料A(5点)の薬局は除外されず、点数が100分の10になる

特別調剤基本料Aの薬局では、最も高い加算3でも参考値で7点です。算定できない場面の全体は算定できないケース7つにまとめています。

いつ・何に対して算定するか:処方箋の受付1回ごと

注5は調剤基本料への加算なので、算定の単位は調剤基本料と同じ「処方箋の受付1回」です。受付回数の数え方は留意事項通知 区分00の1に書かれています。

場面受付の数え方根拠
処方箋の枚数枚数に関係なく受付1回1(1)
同一患者・同一日に、同一医療機関の同一医師(または一連の診療行為)から交付された複数の処方箋一括して受付1回1(2)
同一医療機関の歯科とそれ以外の処方箋別受付として算定できる1(2)ただし書
複数の医療機関の処方箋を同時に受付それぞれ数え2回以上1(3)
リフィル処方箋調剤を行うごとに受付1回8(1)ア

在宅での例を挙げます。訪問日に、別々の医療機関の処方箋2枚をまとめて受け付けた場合、受付は2回です。このとき2回目の調剤基本料は注3で100分の80になりますが、加算をどの段階で足すかは留意事項通知12が定めています。組み合わせの計算は併算定一覧と計算順で解説しています。

施設基準の細目はどこに書いてあるか

区分ごとの必須項目・選択項目、実績の回数、後発医薬品の割合といった細目は、点数表にも留意事項通知にも書かれていません。原文は「詳細な施設基準については、特掲診療料施設基準通知を参照すること」(3(1))としています。届出の前に確認する項目を並べます。

  • 自局が届け出られる区分(加算1〜5のどれか)と、その区分の要件:施設基準通知で確認
  • 実績の項目・回数・集計期間:施設基準通知で確認
  • 後発医薬品の指標の対象となる医薬品:保医発0305第12号で確認
  • 他の薬局への分譲の記録(伝票・譲渡書・別紙様式4-1)を分譲後2年間保存しているか(3(2))
  • 入手困難時に他の薬局を案内した際の別紙様式4-2。受け取った薬局は2年間保存(3(3))

届出の準備と実績の整理は届出と実績の数え方でまとめています。

調剤基本料の区分との関係

加算は調剤基本料の上に乗るので、まず自局の調剤基本料を確かめます。点数表の区分番号00に定められた点数は次のとおりです。

調剤基本料の区分点数(受付1回)
調剤基本料147点
調剤基本料230点
調剤基本料3 イ/ロ/ハ25点/20点/37点
特別調剤基本料A5点
特別調剤基本料B(注2)3点

点数表は、調剤基本料のどの区分の薬局が加算1〜5のどれを届け出られるかを示していません。調剤基本料の区分そのものの要件は調剤基本料1・2・3の違いで整理しています。

在宅に取り組む薬局から見た位置づけ

抜粋した原文の範囲では、在宅の患者さんの処方箋を注5の対象から除く規定はありません。外来と同じく、受付1回ごとに届け出た区分の点数を加算します。

在宅向けの体制加算としては、同じ調剤基本料の注12・注13に在宅薬学総合体制加算1(30点)と2(イ100点、ロ50点)があります。こちらは在宅患者訪問薬剤管理指導料等を算定する患者の処方箋に限るもので(留意事項通知9(1)(2))、対象も施設基準も別です。留意事項通知12は両者を同じ段階で「該当するもの」として加算する順番を示しており、抜粋の範囲には両者を同時に算定しないとする規定は見当たりません。

在宅の訪問実績が地域支援・医薬品供給対応体制加算の実績要件に入るか、何回必要かは、点数表と留意事項通知には書かれていません。施設基準通知で確認してください。在宅の体制加算の要件は在宅薬学総合体制加算1・2の違いと施設基準、訪問そのものの点数は在宅患者訪問薬剤管理指導料の算定要件にまとめています。

よくある誤解と原文の読み方

  • 「届出をすれば加算1〜5から好きな区分を選べる」:点数表は「当該基準に係る区分に従い」と定めており、区分は施設基準で決まる
  • 「特別調剤基本料Aでは算定できない」:算定できる。ただし点数は100分の10になる。算定できないのは特別調剤基本料B
  • 「処方箋1枚ごとに加算する」:受付1回ごと。同日・同一医療機関の同一医師の複数枚は受付1回
  • 「調剤基本料が100分の50に減算されると加算も半分になる」:留意事項通知12の順番では、100分の50(注4)を掛けるのは所定点数で、注5の加算はその後の段階で加える

よくある質問

地域支援・医薬品供給対応体制加算の点数はいくらですか?

区分番号00 注5で、加算1が27点、加算2が59点、加算3が67点、加算4が37点、加算5が59点です。処方箋の受付1回につき調剤基本料に加算します。特別調剤基本料Aの薬局では100分の10(小数点以下第一位を四捨五入)になります。

特別調剤基本料Bの薬局は算定できますか?

算定できません。注5の本文が注2に規定する薬局(特別調剤基本料B)を除いており、留意事項通知 区分00の3(4)も算定できないと定めています。

加算1〜5の施設基準はどこで確認できますか?

特掲診療料施設基準通知(令和8年3月5日保医発0305第8号)です。点数表と留意事項通知には区分ごとの要件や実績の基準値は書かれておらず、留意事項通知3(1)が同通知を参照するよう定めています。

在宅薬学総合体制加算と同時に算定できますか?

点数表・留意事項通知の範囲では、同時に算定しないとする規定は見当たらず、留意事項通知12は両方を同じ段階で加算する順番を示しています。それぞれの施設基準と届出が必要です。

処方箋を2枚受け付けたら2回算定できますか?

同一患者から同一日に、同一医療機関の同一医師の処方箋を受け付けた場合は一括して受付1回なので1回です。複数の医療機関の処方箋を同時に受け付けた場合は、受付をそれぞれ数えます。

出典

  • S1:厚生労働省「調剤報酬点数表」区分番号00 調剤基本料(注1・注2・注3・注5・注12・注13)
  • S2:厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(留意事項通知)」別添3 調剤報酬点数表に関する事項 通則7、区分00の1(受付回数等)、3(地域支援・医薬品供給対応体制加算)(1)〜(4)、8(1)ア、9(1)(2)、12
  • 原文が参照先として示す通知:「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和8年3月5日保医発0305第8号)、「「新指標の割合の算出に当たって対象となる後発医薬品」等について」(令和8年3月5日保医発0305第12号)。施設基準の細目はこれらの通知の原文でご確認ください。
執筆・編集:在宅ファーマ編集部
最終更新日:2026年10月24日
本記事は令和8年6月1日施行の調剤報酬点数表(厚生労働省)と留意事項通知の原文を確認して作成しています。個別の算定可否は、最新の告示・通知・疑義解釈と自局の届出状況でご確認ください。

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この記事を書いた人

薬剤師マルのアバター 薬剤師マル 在宅ファーマ編集長

薬剤師。公認スポーツファーマシスト/サプリメントアドバイザー。調剤薬局・在宅医療の現場経験をもとに、在宅薬剤師と薬局経営者へ向けて、算定・実務・経営のリアルな情報を発信しています。記事は厚生労働省の告示・通知や公的データ・業界資料を確認のうえ作成し、最新の改定情報の反映に努めています。

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