算定できない9つのケース早見表
| No. | ケース | 対象 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| ケース1 | 在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者 | 1 | S1 注1、S2 1(7) |
| ケース2 | 他の薬局・医療機関の薬剤師が訪問薬剤管理指導中 | 1 | S2 1(7) |
| ケース3 | 薬を整理せず服薬指導だけ | 1 | S2 1(1) |
| ケース4 | 処方医の了解を得ていない | 1・2・加算 | S1 注1・注3、S2 3(2) |
| ケース5 | 同じ月の2回目/2を算定した場合 | 1 | S1 注1、S2 1(1)・2(2) |
| ケース6 | 一包化の条件を満たさない・同一受付の2回目 | 2 | S1 注3、S2 2(3)(6) |
| ケース7 | 一包化の委託を受けた薬局 | 2 | S2 2(10) |
| ケース8 | 施設連携加算の要件に当たらない | 加算 | S2 3(3)(6) |
| ケース9 | 算定できない薬局の区分 | 1・2 | S1 注1〜注3、S2 1(8)・2(11) |
外来服薬支援料1が算定できないケース
ケース1:在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者
点数表の注1ただし書は「区分番号15に掲げる在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者については、算定しない」と定めています。留意事項通知1(7)も同じ趣旨です。たとえば在宅で月に複数回訪問している患者から「飲み残しが溜まっているので整理してほしい」と頼まれても、外来服薬支援料1は使えません。整理は訪問薬剤管理指導の中で行い、その内容を訪問の記録に残します。
ケース2:他の薬局・医療機関が訪問薬剤管理指導を行っている患者
留意事項通知1(7)後段は、「現に他の保険医療機関又は保険薬局の保険薬剤師が訪問薬剤管理指導を行っている患者」も算定できないとしています。外来で来局した患者が、別の薬局の在宅を受けていることは珍しくありません。初回の聞き取りで、訪問を受けている薬局・医療機関がないかを必ず確認します。
介護保険の居宅療養管理指導費で訪問している患者がこれに当たるかは、原文に名指しの規定がありません。原文は「訪問薬剤管理指導を行っている患者」とだけ定めているため、地方厚生局・審査支払機関で扱いが異なることがあります。算定する前に管轄の厚生局へ確認してください。介護側の算定要件は居宅療養管理指導の算定要件と単価にまとめています。
ケース3:薬を整理せず服薬指導だけを行った
留意事項通知1(1)は「服薬管理を容易にするような整理を行わずに単に服薬指導を行っただけでは算定できない」としています。残薬を確認して飲み方を説明しただけでは要件を満たしません。一包化や服薬カレンダー等で実際に整理し、何をどう整理したかを薬剤服用歴等に記載します(S2 1(6))。カレンダー等の道具選びは服薬カレンダー・服薬支援グッズの選び方が参考になります。
ケース4:処方医の了解を得ていない
1は注1、2は注3で、処方医に治療上の必要性と服薬管理に係る支援の必要性の了解を得ることが要件です。施設連携加算も、患者・家族の同意と処方医の了解を得て実施します(S2 3(2))。了解を得た旨は薬剤服用歴等への記載事項でもあるため(S2 1(6)、2(4))、電話で了解を得た場合も日時と相手を残しておきます。
ケース5:同じ月の2回目、または2を算定した場合
1は月1回に限り、注1と注2を合わせて数えます(S2 1(1))。月初に持参薬を整理し、月末に医療機関への情報提供を伴う整理をしても、算定は1回です。また留意事項通知2(2)は、2を算定する場合について「外来服薬支援料1は算定できない」としています。
外来服薬支援料2が算定できないケース
ケース6:一包化の条件を満たさない・同一受付の2回目
注3の対象は、2剤以上の内服薬または1剤で3種類以上の内服薬を服用時点ごとに一包化した場合です。服用時点が1つで2種類だけ、といった処方は条件に当たりません(S2 2(3))。また、錠剤と散剤を別々に一包化した場合や臨時薬を別に一包化した場合でも、算定は処方箋受付1回につき1回です(S2 2(6))。日数の数え方は外来服薬支援料の回数・日数の数え方で解説しています。
ケース7:一包化の委託を受けた薬局
留意事項通知2(10)は、法令上委託が認められる定型的な業務を委託する場合、外来服薬支援料2を算定するのは委託する側の薬局であり、受託した薬局はその処方箋受付の調剤報酬を算定できないとしています。費用は両者の合議です。委託の制度面は調剤の外部委託と一包化委託の現在地で扱っています。
施設連携加算が算定できないケース
ケース8:施設連携加算の要件に当たらない
施設連携加算(50点)が付かないのは、主に次の場面です。
- 入所先が地域密着型介護老人福祉施設・介護老人福祉施設以外(S1 注4)
- 留意事項通知3(3)のア(入所時)・イ(処方や用法の変更)・ウ(施設職員からの相談)のいずれにも当たらない
- 施設の要望で一包化し、職員と情報共有しただけ(S2 3(6))
- 外来服薬支援料2を算定していない(加算は2に加えて算定する)
算定するときは、該当する理由を調剤報酬明細書の摘要欄に記載します。施設と契約する段階で、入所時と処方変更時に薬剤師が訪問する流れを決めておくと、ア・イの場面を取りこぼしにくくなります。施設との関係づくりは老健・特養との契約の取り方も参考にしてください。
薬局の区分で算定できないケース
ケース9:算定できない薬局の区分
- 調剤基本料の注2に規定する別に厚生労働大臣が定める保険薬局は、1・2とも算定できない(S1 注1・注3)。留意事項通知は「特別調剤基本料Bを算定している保険薬局」と表現している(S2 1(8)、2(11))
- 特別調剤基本料Aを算定する薬局が、不動産取引等その他特別な関係を有する保険医療機関に情報提供した場合、注2による1は算定できない(S1 注2、S2 1(3))
区分は店舗ごとに決まるため、同じ法人でも店舗によって結論が変わります。調剤基本料1・2・3の違いで自局の区分を確認しておきます。
算定前の判断フロー
- 処方箋に基づく一包化か → はいなら2の検討へ。いいえ(持参薬・調剤済み薬の整理)なら1の検討へ
- 1の場合:在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している、または他の薬局等が訪問中 → 算定しない
- 1の場合:今月すでに1を算定した → 算定しない
- 2の場合:2剤以上または1剤で3種類以上を服用時点ごとに一包化したか → いいえなら算定しない
- 1・2共通:処方医の了解を得て、薬剤服用歴等に記載したか → いいえなら算定しない
- 特養・地域密着型特養の入所者で2を算定 → ア〜ウに当たれば施設連携加算を検討
併算定の可否は外来服薬支援料の併算定可否の一覧、要件の全体像は外来服薬支援料1・2の算定要件と点数で確認できます。
よくある質問
在宅の患者に外来服薬支援料1を算定できますか?
在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者には算定しません(点数表 注1ただし書)。他の薬局・医療機関の薬剤師が現に訪問薬剤管理指導を行っている患者も算定できません(留意事項通知1(7))。
居宅療養管理指導費を算定している患者に外来服薬支援料1は算定できますか?
抜粋した原文に居宅療養管理指導費を名指しした規定はなく、「現に訪問薬剤管理指導を行っている患者」に当たるかが論点です。扱いが地域で異なることがあるため、算定前に管轄の地方厚生局へ確認してください。
残薬を確認して飲み方を説明しただけで外来服薬支援料1は算定できますか?
算定できません。留意事項通知1(1)は、服薬管理を容易にする整理を行わず単に服薬指導を行っただけでは算定できないとしています。
錠剤と散剤を別々に一包化したら外来服薬支援料2は2回算定できますか?
算定できるのは処方箋受付1回につき1回です(留意事項通知2(6))。
出典
S1:厚生労働省「調剤報酬点数表」(令和8年6月1日施行)区分14の2 外来服薬支援料(注1〜注4)。
S2:厚生労働省「調剤報酬点数表に関する事項(留意事項通知)」区分14の2 外来服薬支援料(1 外来服薬支援料1 (1)〜(8)、2 外来服薬支援料2 (1)〜(11)、3 施設連携加算 (1)〜(6))、別表1「服薬管理指導料等を算定する場合における他の薬学管理料の算定の可否」。
最終更新日:2026年10月24日
本記事は令和8年6月1日施行の調剤報酬点数表(厚生労働省)と留意事項通知の原文を確認して作成しています。個別の算定可否は、最新の告示・通知・疑義解釈と自局の届出状況でご確認ください。

