「居宅療養管理指導と、あの点数は一緒に算定できるのか?」——在宅算定で最も問い合わせが多いテーマです。本記事では併算定の可否を一覧表で整理し、判断の土台になる大原則を解説します。※併算定ルールは改定・疑義解釈で更新されます。本表は2026年7月時点の整理であり、実際の算定判断は必ず最新の告示・疑義解釈・審査支払機関の取り扱いでご確認ください。
大原則:要介護認定者は「介護保険が優先」

まず押さえるべきはこの1つです。要介護・要支援の認定を受けている患者への薬学的管理指導は、介護保険の居宅療養管理指導が優先され、医療保険の在宅患者訪問薬剤管理指導料は算定できません。「どちらで算定するか選べる」のではなく、患者の認定状況で自動的に決まります。
| 患者の状態 | 算定する報酬 | 保険 |
|---|---|---|
| 要介護・要支援の認定あり | 居宅療養管理指導費 | 介護保険 |
| 認定なし(40歳未満・非該当など) | 在宅患者訪問薬剤管理指導料 | 医療保険 |
新規の在宅患者を受けたら、最初に介護保険証の有無・認定状況を確認する——これが併算定ミスを防ぐ入口です。
併算定の可否一覧(薬局薬剤師・同一患者)
| 組み合わせ | 可否 | ポイント |
|---|---|---|
| 居宅療養管理指導 × 在宅患者訪問薬剤管理指導料 | × 不可 | 介護優先の大原則。同一患者で使い分けはできない |
| 居宅療養管理指導 × 調剤報酬(調剤基本料・薬剤調製料等) | ○ 可 | 調剤の対価と薬学管理の対価は別。処方箋調剤分は通常どおり算定 |
| 居宅療養管理指導 × 外来服薬支援料2(一包化) | 要確認 | 算定要件・処方元との関係で判断が分かれる。詳細記事参照 |
| 居宅療養管理指導 × 服薬管理指導料(外来分) | 要確認 | 在宅移行後の外来応需の扱いは取り扱いの確認を推奨 |
| 対面の居宅療養管理指導 × 情報通信機器(46単位) | ○ 併用可 | ただし合算して月4回まで(特例患者は週2回・月8回) |
| 同一日の複数回訪問 | 要確認 | 臨時対応の扱いは要件・記録次第。疑義解釈の確認を |
「要確認」とした組み合わせは、処方元・タイミング・患者状態によって結論が変わる領域です。迷ったら算定してから調べるのではなく、算定前に疑義解釈と保険者・審査機関の取り扱いを確認してください。
回数上限との合わせ技も忘れずに
併算定の可否をクリアしても、回数上限で引っかかるケースがあります。居宅療養管理指導は月4回まで(がん末期・中心静脈栄養・注射による麻薬投与の患者は週2回かつ月8回)、オンライン46単位も対面と合算してこの枠内です。月末の駆け込み訪問で上限を超えていた、という事故は珍しくありません。詳しくは算定回数の上限と数え方をご覧ください。
併算定ミスが起きやすい3つの場面

- 認定の切り替わり:入院を挟んで要介護認定が新規に下りた・区分変更されたタイミングで、医療→介護の切り替えを見落とす
- 施設と個人宅の混在:施設種別によって算定の枠組み自体が変わる(施設種別×算定可否の早見表)
- 外来と在宅の併用期:在宅移行の過渡期に外来分の管理料と在宅分が混ざる。移行日を境にどちらで算定するか薬局内で明確化する
この領域は「知らずに算定して返戻」と「算定できるのに遠慮して取りこぼし」の両方が起きます。判断に迷う組み合わせをリスト化して薬局内で共有しておくと、担当者ごとのブレがなくなります。
最終更新日:2026年7月2日
本記事は厚生労働省の告示・通知や公的資料を確認のうえ作成しています。最新の算定要件・点数は各年度の改定内容と原典で必ずご確認ください。
末期の悪性腫瘍の患者さんを担当するときの実務と心構えは看取り期の薬剤師の役割にまとめています。
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出典・参考(一次情報)
本記事の点数・単位数・算定要件は、公開時点の厚生労働省の告示・通知・疑義解釈資料等にもとづいています。実際の算定にあたっては、必ず最新の一次資料をご確認ください。
- 厚生労働省(診療報酬・介護報酬の告示・通知・疑義解釈資料)
- WAM NET(独立行政法人福祉医療機構)(介護報酬・介護保険制度の解説)
- e-Gov法令検索(健康保険法・介護保険法などの条文)
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