【2026年度改定】在宅薬学総合体制加算の完全ガイド|加算1は30点・年48回へ、加算2は個人宅100点

在宅薬学総合体制加算2026年改定の完全ガイド|在宅ファーマ

2026年度(令和8年度)調剤報酬改定で、在宅対応薬局の評価は大きく組み替えられました。その中心が在宅薬学総合体制加算です。加算1は15点から30点へと倍増した一方で、算定に必要な訪問実績は年24回から年48回へ引き上げられました。さらに加算2は個人宅対応を厚く評価する形へと見直され、改定全体のメッセージは明確です——「施設中心から個人宅中心へ」。本記事では、2026年度改定後の点数・要件・実務への影響を、在宅薬局の視点で整理します。

(本記事は令和8年度改定の告示・通知等をもとにした解説です。個別の算定可否・最新の要件は、必ず厚生労働省の原典と疑義解釈でご確認ください。)

目次

在宅薬学総合体制加算とは

無菌調剤室でクリーンベンチに向かう薬剤師
在宅薬学総合体制加算は在宅の体制整備を評価する加算。

在宅薬学総合体制加算は、在宅患者への訪問薬剤管理を「継続的に・体制を整えて」行っている薬局を評価する加算です。在宅患者訪問薬剤管理指導料や居宅療養管理指導を算定する際に、その薬局が一定の在宅対応体制を満たしていれば上乗せされます。2024年度改定で新設され、2026年度改定で点数・要件ともに大きく見直されました。

2026年度改定後の点数と要件【早見表】

区分2026年度の点数主な実績・体制要件
加算130点(旧15点)在宅患者訪問薬剤管理指導の届出+直近1年で在宅業務の実績が48回以上(旧24回)など
加算2 イ(個人宅)100点加算1の要件+高度な薬学管理の実績(個人宅240回以上かつ在宅全体の2割以上、又は480回以上かつ1割以上)+常勤換算3名以上 等
加算2 ロ(施設)50点加算2の体制要件を満たし、施設患者を対象とする場合

大きな変化は2つです。第一に、加算1の実績ハードルが年48回へ倍増したこと。月4件ペースの訪問を1年間続けて、ようやく満たせる水準です。第二に、加算2で個人宅(単一建物1人)への評価が厚くなったこと。従来は施設も個人宅も同点でしたが、改定後は個人宅対応の実績が高く評価されます。

「施設中心→個人宅中心」への転換が意味すること

住宅街を訪問に向かう薬剤師
施設中心から個人宅中心へ、評価の重心が移った。

これまで在宅は、1か所で多人数を診られる施設在宅が"効率がよい"とされてきました。しかし2026年度改定は、手間はかかるが重要度の高い個人宅(居宅)への訪問を政策的に後押ししています。単一建物1人の患者に丁寧に関わる薬局ほど報われる設計です。

  • 施設在宅に偏っている薬局は、加算2イ(100点)の要件を満たしにくくなる
  • 個人宅の依頼を増やせる薬局は、点数面でも競争力が高まる
  • 「訪問件数の実績」が体制加算の可否を左右するため、件数管理が経営の重要指標になる

個人宅の依頼をどう増やすかは、在宅の依頼を増やす薬局の営業ガイドで具体的に解説しています。単一建物の人数区分の数え方は単一建物居住者の数え方もあわせてご確認ください。

自局は加算1・加算2どちらを狙うべきか

判断の出発点は「年48回の在宅実績が現実的に積めるか」です。まだ在宅が立ち上がっていない薬局は、まず加算1(30点)を安定して取れる体制づくりが先決です。すでに個人宅を含む訪問が回っている薬局は、加算2イ(100点)の実績要件(個人宅240回/2割 など)を満たせるかを試算します。

薬局のステージ当面の目標やるべきこと
在宅これから加算1(30点)の体制構築届出・麻薬取扱・多職種連携の整備、まず月4件の訪問を安定させる
在宅立ち上がり済年48回の実績確保施設だけに頼らず個人宅の依頼ルートを増やす
在宅が主力加算2イ(100点)個人宅比率と件数を管理し、薬剤師3名体制を整える

体制加算は「単体で儲かる」ものではなく、在宅の収益構造全体の一部です。訪問件数×単位数で月いくらになるかは在宅薬局の収益シミュレーションで試算できます。改定が在宅薬局の収益に与える影響の全体像は2026年調剤報酬改定が在宅薬局に与える影響にまとめています。

よくある質問(FAQ)

在宅薬学総合体制加算1の点数は2026年度でいくらになりましたか?

15点から30点へ引き上げられました。あわせて実績要件が在宅業務の年24回以上から年48回以上へ引き上げられています。

加算2の個人宅と施設で点数は違いますか?

2026年度改定で個人宅(イ)は100点、施設(ロ)は50点に整理され、個人宅対応が厚く評価される形になりました。要件の詳細は原典でご確認ください。

無菌調剤の設備がないと算定できませんか?

2026年度改定では設備要件が見直され、実績を重視する方向に整理されました。最新の施設基準は厚生労働省の告示・通知で必ず確認してください。

年48回の実績はどう数えますか?

直近1年間の在宅業務の実績で判定します。月平均4件の訪問を1年継続するイメージです。詳細な算定回数の考え方は原典・疑義解釈をご確認ください。

監修・編集:在宅ファーマ編集部(薬剤師・実務7年目)
最終更新日:2026年7月9日
本記事は厚生労働省の告示・通知や公的資料を確認のうえ作成しています。最新の算定要件・点数は各年度の改定内容と原典で必ずご確認ください。

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この記事を書いた人

薬剤師マルのアバター 薬剤師マル 在宅ファーマ編集長

薬剤師(実務7年目)。公認スポーツファーマシスト/サプリメントアドバイザー。調剤薬局・在宅医療の現場経験をもとに、在宅薬剤師と薬局経営者へ向けて、算定・実務・経営のリアルな情報を発信しています。記事は厚生労働省の告示・通知や公的データ・業界資料を確認のうえ作成し、最新の改定情報の反映に努めています。

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