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地域支援・医薬品供給対応体制加算の届出と実績の数え方|受付回数・集計期間・区分の選び方【2026年版】

地域支援体制加算の届出と実績の数え方|在宅ファーマ
届出先は地方厚生局長等で、届け出た区分(加算1〜5)に従って算定します。実績の項目・回数・集計期間は点数表と留意事項通知には書かれておらず、特掲診療料施設基準通知で確認が必要です。そのうえで原文から確実に言えるのは、算定の単位となる「処方箋受付1回」の数え方、「1か月」の区切り方、医薬品の分譲や他の薬局への案内の記録を2年間保存すること、の3点です。
この記事の要点
  • 届出:施設基準に適合するとして地方厚生局長等へ届け出る(区分番号00 注5)
  • 実績の基準値・集計期間:特掲診療料施設基準通知(令和8年3月5日保医発0305第8号)で確認
  • 記録:分譲の伝票・譲渡書・別紙様式4-1、他の薬局への案内の別紙様式4-2は2年間保存(留意事項通知 区分00の3(2)(3))
  • 「月」は月の初日から末日、「週」は日曜日から土曜日で数える(通則9)
目次

届出の前に確認すること

  • 自局の調剤基本料の区分。特別調剤基本料Bに該当すると届け出ても算定できない(3(4))
  • 届け出る区分(加算1〜5)とその施設基準:施設基準通知で確認
  • 実績の項目と集計期間:施設基準通知で確認
  • 後発医薬品の指標の対象となる医薬品:保医発0305第12号で確認(通則7)
  • 分譲・案内の記録の様式と、2年間の保存体制
  • レセコンの加算区分の設定と、算定を始める日

届出の様式名や、受理日と算定開始日の関係は点数表と留意事項通知にはありません。管轄の地方厚生(支)局の案内で確認してください。

届出から算定までの流れ

  1. 施設基準通知で、自局が届け出られる区分と要件を確認する
  2. 施設基準通知が定める期間で実績を集計する
  3. 届出書類を作り、地方厚生局長等へ届け出る
  4. 受理後、レセコンに区分を設定し、最初の数件の明細で点数を確かめる
  5. 毎月実績を集計し、基準を下回りそうな項目がないか点検する

記録として残すもの:分譲と他の薬局への案内

留意事項通知3(2)は、他の保険薬局へ医薬品を分譲するときは、分譲に係る伝票、医療用医薬品の譲渡書または別紙様式4-1を用いて行い、分譲後2年間保存するとしています。3(3)は、供給不安等で処方薬が入手困難な場合に、在庫を持つ薬局を探して予め連絡し在庫を確認したうえで患者を案内するときは別紙様式4-2を用い、受け取った薬局は2年間保存するとしています。

在宅での例を挙げます。訪問予定の患者さんの処方薬が自局で手に入らず、近隣の薬局に電話で在庫を確かめて案内した場合は別紙様式4-2です。逆に、近隣の薬局から頼まれて医薬品を分けた場合は、伝票・譲渡書・別紙様式4-1のいずれかで記録し2年間保存します。これらの記録が実績としてどう数えられるかは施設基準通知で確認が必要ですが、保存の義務自体は留意事項通知に明記されています。代替調整の実務は医薬品の供給不足と在宅薬局の代替調整にまとめています。

算定回数の数え方:処方箋受付1回とは

注5は処方箋の受付1回ごとの加算なので、算定回数は受付回数と一致します。数え方の原文は次のとおりです。

場面数え方根拠
同一患者・同一日・同一医療機関の同一医師の複数処方箋受付1回1(2)
複数の医療機関の処方箋を同時に受付それぞれ数え2回以上1(3)
リフィル処方箋調剤ごとに受付1回8(1)ア
医師の分割指示(注11)調剤基本料とその加算を分割回数で除す注11
注9・注10の分割調剤の2回目以降調剤基本料は初回のみ7(1)ア

レセコンの加算の算定件数と受付回数がずれていないかを月に一度見比べると、設定漏れに早く気づけます。

「1か月」「1週」と月600回の数え方

通則9は、算定回数が「週」単位・「月」単位とされているものは、特に定めのない限り、日曜日から土曜日までの1週間、月の初日から末日までの1か月を単位とするとしています。

注8の後発医薬品の減算では、処方箋受付回数が1月に600回以下の薬局が除かれます。600回以下かどうかは、調剤基本料の施設基準に定める処方箋受付回数に準じて扱います(6(2))。また注4は、保険薬剤師のかかりつけ機能に係る基本的業務を1年間実施していない薬局を100分の50の減算の対象に挙げています(2(1)ウ)。どの1年間で判定するかは施設基準通知で確認してください。

「直近1年間」の数え方の例:在宅薬学総合体制加算2の480回

地域支援・医薬品供給対応体制加算の実績の集計期間は、点数表と留意事項通知にはありません。原文が在宅の実績を「直近1年間」で数える例として、在宅薬学総合体制加算2のイの特例(9(7)ア)があります。加算1の届出薬局のうち、次の算定回数の合計が直近1年間で計480回以上の薬局は、該当する状態の患者について単一建物の人数にかかわらずイを算定できます。

  • 在宅患者訪問薬剤管理指導料の1
  • 在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料
  • 単一建物居住者が1人の場合の居宅療養管理指導費・介護予防居宅療養管理指導費(薬局の薬剤師が行うもので、情報通信機器を用いるものを除く)
  • 在宅協力薬局として連携した場合(同一グループ薬局に対して業務を実施した場合を除く)と、同等の業務を行った場合を含む

この480回は在宅薬学総合体制加算2のイの特例の基準で、地域支援・医薬品供給対応体制加算の基準ではありません。混同しないよう、集計表は加算ごとに分けて作ります。

区分の選び方:点数差と、満たし続けられるか

区分点数(受付1回)
加算367点
加算259点
加算559点
加算437点
加算127点

区分の差は受付1回ごとに効くので、点数差に受付回数を掛けた分がそのまま差になります。たとえば加算3と加算1の差は40点です(編集部計算)。ただし点数表は「当該基準に係る区分に従い」と定めており、届け出られる区分は施設基準で決まります。選ぶ順番は次のとおりです。

  1. 自局の調剤基本料の区分を確定する(調剤基本料1・2・3の違い)
  2. 施設基準通知で、その区分の薬局が届け出られる加算を抜き出す
  3. 各区分の実績要件を、自局の直近の実績と照らし合わせる
  4. 満たせる区分のうち、基準を下回るおそれが小さいものを選ぶ

在宅薬局が狙う区分の考え方

ここからは編集部の見解です。在宅に力を入れる薬局は、地域支援・医薬品供給対応体制加算と在宅薬学総合体制加算の2本立てで考えると整理しやすくなります。前者は外来を含む全受付にかかり、後者は在宅患者訪問薬剤管理指導料等を算定する患者の処方箋だけにかかります。

在宅の訪問実績が前者の実績要件に入るかは施設基準通知で確認が必要です。それでも、訪問の算定回数を月ごとに、算定項目(訪問薬剤管理指導料の1、緊急訪問、単一建物1人の居宅療養管理指導など)別に集計しておけば、どちらの基準にも転用できます。高い区分を一度取るより、毎月の集計で基準割れを防ぐほうが、結果として算定を安定させます。数値管理の型は在宅薬局のKPI設計、関連する点数は算定要件と点数、算定できないケース、併算定一覧で確認できます。

よくある質問

実績は直近1年間で数えますか?

点数表と留意事項通知には、地域支援・医薬品供給対応体制加算の実績の集計期間は書かれていません。特掲診療料施設基準通知で確認してください。原文が「直近1年間」を示している例には、在宅薬学総合体制加算2のイの特例(計480回以上)があります。

医薬品を分譲した記録は何年保存しますか?

分譲後2年間です。分譲に係る伝票、医療用医薬品の譲渡書または別紙様式4-1を用いて行います(留意事項通知 区分00の3(2))。

在庫のある他の薬局を患者に案内したときの様式は?

別紙様式4-2を用います。在庫を持つ薬局を探し、予め連絡して在庫を確認したうえで案内する場合で、患者から様式を受け取った薬局は2年間保存します(3(3))。

在宅の訪問回数は地域支援・医薬品供給対応体制加算の実績に入りますか?

点数表と留意事項通知には記載がありません。実績の項目は特掲診療料施設基準通知で確認してください。

区分はどう選べばよいですか?

届け出られる区分は施設基準で決まります。自局の調剤基本料の区分を確かめ、施設基準通知で届出できる区分と実績要件を抜き出し、自局の実績で満たし続けられる区分を選びます。

出典

  • S1:厚生労働省「調剤報酬点数表」区分番号00 調剤基本料(注4・注5・注8・注9・注10・注11)
  • S2:厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(留意事項通知)」別添3 調剤報酬点数表に関する事項 通則7・9、区分00の1(2)(3)、2(1)ウ、3(2)〜(4)、6(2)、7(1)ア、8(1)ア、9(7)ア
  • 原文が参照先として示す通知:「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和8年3月5日保医発0305第8号)、「「新指標の割合の算出に当たって対象となる後発医薬品」等について」(令和8年3月5日保医発0305第12号)。施設基準の細目はこれらの通知の原文でご確認ください。
執筆・編集:在宅ファーマ編集部
最終更新日:2026年10月24日
本記事は令和8年6月1日施行の調剤報酬点数表(厚生労働省)と留意事項通知の原文を確認して作成しています。個別の算定可否は、最新の告示・通知・疑義解釈と自局の届出状況でご確認ください。

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この記事を書いた人

薬剤師マルのアバター 薬剤師マル 在宅ファーマ編集長

薬剤師。公認スポーツファーマシスト/サプリメントアドバイザー。調剤薬局・在宅医療の現場経験をもとに、在宅薬剤師と薬局経営者へ向けて、算定・実務・経営のリアルな情報を発信しています。記事は厚生労働省の告示・通知や公的データ・業界資料を確認のうえ作成し、最新の改定情報の反映に努めています。

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