在宅薬局の採用戦略|求人媒体の選び方と応募を増やす工夫

「求人を出しても応募が来ない」——在宅薬局の経営者が最も頭を悩ませる課題のひとつが採用です。

薬剤師の有効求人倍率は依然として高く、特に在宅対応できる薬剤師の確保は困難を極めます。本記事では、在宅薬局における採用戦略を、求人媒体の選び方から応募率を上げる工夫まで実務ベースで解説します。


目次

在宅薬局の採用が難しい理由

採用コスト比較

薬剤師採用市場の現状

指標数値
薬剤師の有効求人倍率約2.0〜4.0倍(地域差大)
薬学部卒業生/年約9,000〜10,000人
薬剤師総数約32万人
在宅対応薬剤師の割合推定10〜15%

在宅薬局特有の採用課題

課題理由
在宅経験者が少ないまだ在宅業務は少数派
運転免許が必要訪問には車が不可欠な地域が多い
コミュニケーション力の要求多職種連携に不安を感じる人が多い
24時間対応への抵抗夜間・休日の待機を嫌がる
知名度の壁大手チェーンに比べて認知度が低い

求人媒体の比較

主な求人チャネル

媒体コスト/件メリットデメリット
薬剤師専門エージェント年収の20〜35%即戦力が見つかりやすい高コスト(150〜250万円)
薬キャリ・マイナビ薬剤師等掲載10〜30万円/月応募数が多いミスマッチも多い
Indeed・求人ボックス無料〜クリック課金低コスト薬剤師以外の応募も来る
自社サイト採用ページ制作費のみコスト最安。ブランディング効果集客が難しい
リファラル(紹介)紹介金10〜30万円定着率が高い安定供給が難しい
ハローワーク無料コストゼロ反応が薄い
薬学部直接採用説明会費用将来の幹部候補即戦力にはならない

コスト対効果の目安

方法採用単価定着率(1年後)
エージェント150〜250万円60〜70%
求人サイト50〜100万円70〜80%
リファラル10〜30万円85〜95%
自社サイト0〜10万円80〜90%

応募を増やす5つの工夫

1. 求人票の書き方を変える

NG例改善例
在宅業務あり在宅患者30名(個人宅20名+施設10名)
給与:当社規定による年収500〜600万円(在宅手当月3万円含む)
経験者優遇在宅未経験OK。3ヶ月の同行訪問研修あり
アットホームな職場薬剤師4名、事務2名。平均年齢32歳

2. 在宅未経験者へのハードルを下げる

施策内容
同行訪問研修制度最初の3ヶ月は先輩と同行
段階的な在宅導入店舗業務から始めて徐々に在宅へ
資格取得支援在宅療養支援認定薬剤師の研修費用負担
マニュアル整備在宅業務の手順書を完備

3. 待遇面の差別化

項目差別化ポイント
給与在宅手当(月2〜5万円)を明示
休日24時間対応はシフト制で負担分散
スキルアップ研修費用の会社負担、学会参加支援
キャリアパス管理薬剤師→エリアマネージャーの道を提示

4. 自社メディアを活用する

施策効果
社員インタビュー記事「働く人の顔が見える」安心感
1日の流れ紹介在宅業務のイメージ不安を解消
SNS発信日常の雰囲気を伝える
見学・体験会応募前に職場を見てもらう

5. リファラル制度を整備する

要素内容
紹介報奨金入職後6ヶ月在籍で10〜30万円
紹介カード名刺サイズで渡しやすい
対象範囲薬剤師だけでなく事務も対象
声かけのタイミング研修会、学会、同窓会

面接で見るべきポイント

チェック項目理由
コミュニケーション力患者・家族・多職種との対話が必須
運転免許の有無訪問に必要
在宅への意欲スキルより意欲が重要
ストレス耐性看取りなど精神的負荷がある
チームワーク一人で完結せず連携する姿勢

まとめ

ポイント内容
最もコスパが良いリファラル+自社サイト
応募を増やすカギ求人票の具体性と在宅未経験OKの明示
定着率を上げる入職後の研修制度とキャリアパスの提示
長期戦略自社メディアでのブランディング

この記事は筆者の薬局採用実務の経験に基づいて作成しています。


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この記事を書いた人

薬剤師マルのアバター 薬剤師マル 在宅ファーマ編集長
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